団塊世代が教育・子育てを考えるフォーラム

2月2日、県内の社会教育関係24団体で構成される山梨県社会教育振興会と山梨学院生涯学習センターの共催により、これからの社会を担う「団塊世代」〜教育・子育てにおける役割を探る〜をテーマに掲げたフォーラムが開催されました。

国立教育政策研究所総括研究官 立田慶裕先生の基調講演の様子

現代は、知識基盤社会と呼ばれ、覚える能力が求められた時代から活用できる能力が求められる時代へと移り変わった。新しい公共性の視点を持った「まちづくり」と「人づくり」が必要とされている。もっと詳しく読む..

 

 (株)エフエム甲府統括部長を務めあげ退職後にオフィス平賀を設立した現役アナウンサーの平賀正友氏は、団塊世代を代表して下記のような提案をした。

団塊世代は、まじめで、ケチで、自然好き、集団で生活することが得意、地域社会とは関係がやや希薄..だと表現する。実際に、地区の清掃時には十分な力を発揮するのだが、個人での役員等はわりと不得意であることが多い。そこで、群れの中で行動してきた人々を群れごと活かすことがよい。同窓会のつながりを大事にするのも団塊世代の特徴であると考える。いまや会長クラスとなった面々の様々な職種や得意分野を活かして、同窓会の中でプロジェクトチームを組み、市町村等とのタイアップが実現できると、学校や地域にとって非常に価値のあるものとなるのではないだろうか。

 

 

 

 一宮西小学校長の丸山峯男先生は、学校の現場が抱えている厳しい現実をこう語る。

 子どもが家庭から抱えてくるストレスが学校で消化しきれないレベルに到達しているために、一刻も早く現場を去りたいと考える先生が増えている。自分の育った家族を思い起こすと、きょうだいが多く、自然の中で生き生きと育った。河原から水を汲んで来て風呂を沸かしたり、肉と言えば卵を産まなくなった鶏を殺して食べたり、ラジオの音が流れて裸電球の下で家族が寄り添って過ごした。物質的には貧しかったが、たくさんの人との交流があったよい時代であった。今の家族を想像しきれないが、角度を変えてみると、子どもを育てている親は自分たちの教え子である。これを考えると、やはり自分たちには何かやり残したことがあるのではないかと思い、38年間の教師生活で培った経験を生かして学校教育や社会教育へ貢献したいと考えている。「いきがい」は誰かの役に立っていると実感できるときである。

 

 

  

 TwosTep松田は、未だママひとりの力量が問われることが多い子育てであるが、実際は「ママやパパの核家族・ひとり親家庭では支えきれないのだ」ということを、ゲームや携帯のメールなどの具体的な例をあげて、ママやパパ、そして子どもの視点で紹介した。そして、時代を生きてぬいてきた大先輩として、その生きる力を後輩の私たちに伝授して頂き、さらに「大人が協力してバランスよく子どもを守ること」「大人社会をもう一度見直すこと」を名脇役としてサポートして欲しいということを告げた。プレゼン資料を見る..

  山梨学院大学法学部政治行政学科教授の丸山正次先生、山梨学院生涯学習センター長の永井健夫先生方の有意義なまとめにより、「功罪」を語る場ではなく、今後の世代交流の第一歩となる明るい場となった。松田の感想はこちら.. 

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