山梨の水のはなし

 昨日は、山梨県の水の有識者である田中収先生に繭時までお越しいただきました。山梨の歴史を水をたどって一気に紹介していただきました。先生はお年を感じさせない大変元気な方で、あっという間の2時間でした。今の社会を担うべき私たちの世代がまだまだ担う実力をともなっていないことを痛感しました。昭和初期、山梨には温泉がひとつもなく、新婚旅行という特別な時に伊豆の方まで温泉に行っていたこともはじめて知りました。山梨の水、温泉の全国におけるシェアは、時代を読む感覚の鋭い田中先生のイキなアドバイスによって歴史的に飛躍したこともわかりました。おとといは留学生との交流によって、日本の水資源がどれだけ恵まれているものかということをあらためて実感する話がでました。普通に水道からでてくる水。お湯にするのも簡単な現代。しかし、ここに至るまでには先代の計り知れない知恵と努力の結晶が『水』なのです。そして、資源が乏しいといわれる日本ですが、『水』というすばらしい資源があることを再認識して一からやり直すことはできないでしょうか。もちろん、誰かの一人勝ちではなく、地域全体が豊かになる方法を生み出すことが必須条件だと思います。

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